こんな悩みを解決できる記事を書きました。
「中国語ってどんな言語なんだろう?」と興味を持っている人もきっと多いはず。
まずは特徴をざっくりと理解してから、中国語を学び始めたいですよね。
そこで当記事では、中国語を始める前に知っておきたい「中国語の特徴」を4つ紹介します。
大事な部分だけピックアップして紹介しているので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
【あらかじめ知っておきたい】中国語の大きな特徴4つ
1つずつ見ていきましょう。
中国語には方言がたくさんある
まずはじめに、中国語の方言について紹介します。
中国語方言の種類
中国語の方言は山ほどありますが、大きく分けると以下の7種類に分類されます。
- 粤語(えつご)【広東語】
- 北方語【標準語】
- 呉語(ごご)
- 贛語(かんご)
- 湘語(しょうご)
- 閩語(びんご)
- 客家語(はっかご)
ここでは、①〜③のみ紹介しますね。
粤語【広東語】
粤語は、広州や香港・マカオなどで使用されている方言。
「広東語」と聞くと、ピン!とくる方もいるのではないでしょうか。
ちなみに、広東語には声調が9種類あります。「標準語」の2倍以上あるので、難易度は激ムズです。
北方語【標準語】
北方語とは、現在の中国の標準語(普通话)のこと。
中国国内でもっとも使用する人が多い言語で、その数なんと約8億4000万人にも及びます。
これから中国語を学ぶみなさんは、この「北方語(標準語)」を学ぶことになるはず。
呉語
江蘇省中南部、上海市、浙江省の広い地域で話される方言。
ざっくり言えば「呉語 = 上海語」です。
え、上海って日本でいう東京みたいなところだよね?標準語じゃないの?
もちろん上海の人は全員「標準語」が話せます。ただ、家族や友達間では「上海語」を使っている人もいますよ。
中国語方言の特徴
中国語の方言の特徴は、「意味」「発音」ともに標準語と大きくかけ離れている点です。
まるでそれぞれが独立した言語のよう。
例えるなら、「沖縄弁」とか強めの「津軽弁」みたいな感じです。
「沖縄弁」って見ても聞いてもさっぱり意味が分かりませんよね。まさにあの感覚。
ちなみに、山東省(上海の北の地域)に住んでいる中国人の友達は、
方言によっては意味がわかる時もあるけど、「広東語」はマジで何言ってるかわからない。あれはもう別の言語だね。
と言ってました。
中国語の漢字は2種類ある
中国語の漢字には、「簡体字」と「繁体字」の2種類あります。
違いは下記の通り。
- 簡体字:中国本土で使われている漢字
- 繁体字:香港・台湾で使われている漢字
簡体字は文字通り「簡略された」漢字で、繁体字は「画数が多い・複雑な形」の漢字です。
簡体字 | 乐 | 车 | 学 |
繁体字 | 樂 | 車 | 學 |
日本の漢字 | 楽 | 車 | 学 |
お気づきの方もいるかもしれませんが、日本でも「繁体字」が使われている場面があります。
たとえば、苗字とか神社のお札とかですね。僕の友達に「國村」っていう人がいますが、この「國」も繁体字(旧字)です。
戦前の日本では、繁体字(旧字)が使われていました。その名残りとして今でも見られるというわけですね。
発音の難易度が高い
中国語の発音は全言語の中でもトップクラスの難易度です。
中国語の発音が難しいと言われる理由は下記の3つ。
- 発音記号がアルファベット表記
- 日本語にはない音が多い
- 声調変化がある
1つずつ解説しますね。
【理由①】発音記号がアルファベット表記
中国語の発音記号はアルファベットの組み合わせで表記されます。
中国語の発音をアルファベットで表したものを「ピンイン」と呼びます。
こんな感じですね。
厄介なのは、アルファベットの読み方が「英語」とは全く異なること。もちろん「ローマ字」とも違います。
これまで「英語」「ローマ字」を学んできた日本人が「ピンイン」を見ると、すでに頭のなかにある知識でアルファベットを読んでしまいます。
結果、違和感ありまくりの発音になってしまうんですよね。
ピンインと「英語・ローマ字」は別物と捉えることが、発音上達への第一歩ですよ。
【理由②】日本語にはない音が多い
中国語には日本語にはない「独特な発音」が多いです。
これらの発音を習得するには、膨大な時間を要するため、やる気がなくなり挫折する人も少なくありません。
中国語独特の発音については、「>> 中国語の発音が難しい3つの理由【上達させる方法も一緒に解説】」内で説明しているので、良ければどうぞ。
【理由③】声調変化がある
中国語最大の特徴として挙げられるのが「声調変化」。
声調とは「音の高低(トーン)」のことで、中国語にはこの声調が5種類あります。
例)ピンイン「ma」の場合
- 「mā」妈:お母さん(第一声)
- 「má」麻:麻(第二声)
- 「mǎ」马:馬(第三声)
- 「mà」骂:ののしる(第四声)
- 「ma」吗:疑問を表す単語(軽声)
このように、同じ「ma」の発音でも、声調によって意味が変わるんです。
声調を間違えると、聞き手は別の単語を連想してしまうため、意味が正しく伝わりません。
・我喜欢睡觉。(Wǒ xǐhuān shuìjiào)
私は寝ることが好きです。
・我喜欢水饺。(Wǒ xǐhuān shuǐjiǎo)
私は水餃子が好きです。
ピンインは全く同じなのに、意味が全然違いますよね。
すべての単語において「声調」を正しく覚える必要があることこそ、中国語が難しいとされるゆえんです。
基礎文法は英語に比べて簡単
中国語の「基礎文法」はやさしめです。
なぜなら、中国語には時制による動詞の変化がなく、格変化・冠詞も存在しないから。
ただ、勘違いしてほしくないのが、「中国語の文法 = 簡単」ではないということ。
あえて「基礎文法」と書いたのはそれが理由です。
中国語独特の文法もたくさんあり、細かい部分まで理解しようとすると結構大変です。
異なる言語である以上、余裕で文法をマスターできるってことは絶対ないので、その点は誤解しないでくださいね。
ここでは、中国語の「時制」「格変化」「冠詞」の3つをサクッと説明します。
時制
中国語はどの時間軸の文章であっても動詞の形は同じです。
- 我去中国。(私は中国に行く)
- 我去年去了中国。(私は去年中国に行った)
- 我去过一趟中国。(私は中国に1回行ったことがある)
「学生の頃、英語の不規則動詞の変化を覚えるの苦手だった…」という人にとっては朗報ですね。
じゃあどのように「過去」「経験」を表すのかというと、
過去 | 完了を表す助詞「了」を動詞の後におく 結果補語「完(終わった)」を動詞の後におく |
経験 | 経験を表す助詞「过」を動詞の後におく |
こんな感じです。
つまり、動詞の形ではなく、動詞の前後にどんな言葉があるかで「時間軸」を判断するというわけですね。
格変化
中国語には格変化がありません。
- 他是日本人。(彼は日本人です)
- 这是他的手机。(これは彼の携帯電話です)
- 我给他发消息。(私は彼にメッセージを送ります)
- 我昨天看见他了。(私は昨日彼を見かけました)
「〜は」「〜の」「〜に」「〜を」のどの格でも、「他(彼)」の形はすべて同じ。
いちいち頭の中で「どの格だっけ?」と考える必要がないので楽ですよ。
冠詞
中国語には冠詞の概念もありません。
英語を勉強していると、必ずどこかで「あれ?この名詞にはa , theのどっちをつければいいんだっけ?」と迷う場面があるはず。
いちいち冠詞を意識しなくていいのは嬉しいですね。
まとめ
今回は、あらかじめ知っておきたい中国語の大きな特徴を4つ紹介しました。
内容をまとめます。
- 中国語には大きく分けて7種類の方言がある
- 多くの人が話す中国語は「北方語(標準語)」
- 中国語には2種類の漢字がある
・中国大陸:簡体字
・台湾・香港・マカオ:繁体字 - 発音は超難関、文法はとっつきやすい
中国語の特徴がざっくり分かれば、さっそく中国語の勉強を始めていきましょう。
今始めるか始めないかで、1年後、2年後の人生は大きく変わります。
中国語を話せるようになるのは、行動した人だけ。結局「行動力」がすべてです。
少しでも中国語に興味がある方は、ぜひこれを機にトライしてみてくださいね。
以下に中国語学習に役立つ記事をまとめてます。よければあわせてどうぞ!
独学で中国語を習得する方法
中国語学習に役立つサービス
Comment