これから中国語を学び始めようと思ってる、、 中国語って色々種類があるらしいけど、1から勉強するならどれが一番いいんだろう?
こんな疑問にお答えします。
- 中国語の種類①【字体】
- 中国語の種類②【7種類の方言+α】
- 中国語を学ぶ前に知っておくべき点
「中国語の種類がたくさんあって、どれを選べばいいかわからない、、、」
中国語を学び始める前に、このように迷っている方もいるはず。
ということで、本記事では、中国語の種類を「字体」「方言」の2つの観点からそれぞれ紹介します。
中国語選びで迷いたくない方はぜひ記事をご覧ください。
中国語の種類①【字体】
中国語の漢字には2種類の字体があります。
それらは以下の通り。
- 簡体字(中国大陸・シンガポール・マレーシアで使用)
- 繁体字(台湾・香港・マカオで使用)
どちらともに日本語と同じ形の漢字もあれば、異なる形もあります。
とは言っても、日頃から漢字に慣れ親しんでいる日本人にとっては難しくないですよ。
簡体字
主に香港・マカオを除く中国大陸全域で使われている字体が、この「簡体字」。
「簡体字」とは従来の画数の多い漢字(繁体字)を簡略化した字体のことです。
1949年に中華人民共和国が誕生した後、1956年に『漢字簡化方案』が公布。
その後何回かの改訂を経て、今の簡体字が完成しました。
「簡体字」の例
簡体字 | 日本の漢字 |
车 | 車 |
轻 | 軽 |
学习 | 学習 |
乐 | 楽 |
全体的に日本で使われている漢字に比べて画数が少ないですよね。
最初は少し戸惑うかもですが、慣れればすぐに書けるようになります。
繁体字
主に台湾・香港などで使われている字体が「繁体字」。
「繁体字」とは、現在日本で使用されている漢字よりも画数の多い伝統的な漢字のことです。
戦前の日本で使われていた「旧字体」は「繁体字」にかなり似ていますね。
「繁体字」の例
繁体字 | 日本の漢字 |
國 | 国 |
邊 | 辺 |
讀 | 読 |
樂 | 楽 |
中学・高校の同級生の名前を思い出してほしいんですが、名字の中に「國」「邊」が入っていた人が一人はいたはず。
ちなみに、僕の同級生の中には、「國村」「渡邊」という人がいましたね。
字体における注意点
一つほど注意点がありまして、「簡体字」と「繁体字」では、字体だけでなく表現の仕方も少し異なります。
「動画」を表す単語
・中国本土:视频
・台湾:影片
全然違いますよね。
中国語の種類②【7種類の方言+α】
中国語の方言は大きく分けると7種類あります。
- 北方語
- 粤語(えつご)
- 呉語(ごご)
- 贛語(かんご)
- 湘語(しょうご)
- 閩語(びんご)
- 客家語(はっかご)
一つずつ簡潔に解説しますね。
北方語
現在の中国語標準語の基礎となった言葉。欧米ではマンダリンとも呼ばれてますね。
華北・東北・西北・西南など中国の広範囲で使われていますよ。
現在の標準語はあくまでも「中国国内で遍く使用されている言葉」のことなので、厳密に言えば北方語とは少し異なります。
また、「北京語=標準語」と思っている方も多いですが、北京語は北方語の一部なので、これもまた違いますね。
ただ、「標準語は北方語と限りなく近い!」と覚えておけばOK。
多くの学習者がこの言葉を学ぶことになるはずです。
粤語(えつご)
主に広州や香港で使われる方言。
粤語の中でも代表的なのが香港で使用される「広東語(Cantonese)」。
特徴的なのは、声調が6種類もあることですね。
声調が4種類ある普通語ですら難しいことを考えると、もはや発狂しそうなレベル。
将来香港に行く予定がある方、香港の人と友達になりたい方は、是非チャレンジしてみてください。
呉語(ごご)
主に上海、浙江省、江蘇省などで使われる方言。
代表的なのは「上海語」ですね。
僕は以前、上海の人と電話した時に上海語を聞いてみたのですが、マジで何言ってるか分からなかったです。
普通語とは全く発音が違うので、もはや別言語ですね。
ただ、上海語が話せないからといって現地民と交流できないわけではないのでご安心を。
もちろん、上海語が少し話せると、上海人と一気に距離を縮められるというメリットはありますよ。
贛語(かんご)
江西・湖南・湖北・福建省の一部で使われる方言。
7大方言の中では最も使用人口が少ない言葉です。
後で紹介する客家語と似ていますね。
湘語(しょうご)
湖南省・四川省の一部で使われる方言。
毛沢東の母語としても有名な言葉です。
閩語(びんご)
中国の福建省・広東省のみならず、台湾・シンガポール・マレーシア・タイなど各国の華僑・華人の間でも使われる方言。
閩語は中国語(標準語)とは大きくかけ離れた言葉ですね。
客家語(はっかご)
広東・江西・福建省の他に、台湾の一部でも使われる方言。
また、閩語と同様に、世界各国に住んでいる華僑・華人の間でも使用されています。
ちなみに、客家語を話す民族「客家」の住居「福建土楼」は世界遺産にも登録されている有名な建物。
まるで古代のデザイナーズマンションのようでおしゃれですね。
「台湾華語」と「台湾語」
中国語の方言には入らないものの、「台湾華語」と「台湾語」という言葉も一緒に紹介します。
台湾華語
台湾華語とは台湾の公用語のこと。
北京語をベースとしているので、中国語(標準語)と似ています。
なので台湾で中国語(標準語)は普通に通じますよ。
台湾語
主に台湾の南部で使われている言葉。
台湾華語・中国語(標準語)とは全く異なる言語です。
日本語とアイヌ語ぐらい違いますね。
ただこの台湾語、台湾に行く予定がある方でも、正直学ぶ必要はあまりないかと。
というのも、
・都市部の若者はあまり話せない(主にお年寄りが使う言葉)
・難易度高すぎ(8種類の声調あり)
だからです。
中国語を学ぶ前に知っておくべき点
中国語を学ぶ前に知っておくべき点は以下の3つ。
- 発音が最難関【ピンイン&声調】
- 基礎文法は大事
- 学習機会は多い
一つずつ見ていきましょう。
発音が最難関【ピンイン&声調】
中国語は「発音が命」。
日本人にとって、学習時の最大の壁となるのがこの「発音」です。
日本語にはない発音が多く、さらに同じ発音でも音程の上げ下げ(声調変化)によって意味が変わるのでほんと難しいですね。
ピンインと声調について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてどうぞ。
ピンインと声調を間違った方法で覚えてしまうと、最悪の場合、中国人に全く通じない発音になりかねません。
(僕は最初独学で発音を習ってしまい、変な癖がついてしまいました。今となっては本気で後悔してますね、、)
発音は後から矯正するのがほんと困難なので、最初のうちに正しい発音を身につけることが大事です。
おすすめなのは、中国人講師から直接教わること。
今では、比較的安価でレッスンを受けられる「オンライン中国語スクール」などもあります。
「【徹底比較】オンライン中国語スクール3社の特徴を分かりやすく解説」では、発音練習に使えるオンライン中国語スクールを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
基礎文法は大事
中国語の文法は他の言語に比べて簡単。
そのため、「中国語は文法なんてフル無視しても大丈夫だ!」と言う声もよく聞きます。
ただどんな言語でも基本的な文法は理解していないと、文章の構造がメチャクチャに。
会話の中であまり使わない文法は無理して覚える必要はないですが、基礎文法はしっかりと身につけるようにしてくださいね。
中国語の文法については、「中国語の文法が簡単と言われる6つの理由【すぐ理解できます】」の記事でより詳しく解説しているので、よければ併せてどうぞ。
学習機会は多い
言語を学ぶにあたって注意したい点が「学習機会は多いかどうか」ということ。
いくらその言語が簡単と言っても、教材が少なかったり周りにその言語を使う人がいないと、なかなか学習を継続できないですよね。
その点、中国語は、
・日本に居住している中国人は外国人の中で最も多い
・学習教材が豊富
なので、学習機会は多いですよ。
座学ばかりするのではなく、積極的に中国人と交流できるアプリやサービスを使うことをおすすめします。
その方が断然中国語力が伸びやすいので。
まとめ
今回は、中国語の種類について【字体】【方言】の2つの観点からそれぞれ紹介してきました。
まとめると、
- 一般的な中国語を学びたい人
→中国語普通語【简体字】 - 香港で使われる言葉を学びたい人
→中国語普通語【简体字】or 広東語【繁体字】 - 台湾で使われる言葉を学びたい人
→台湾華語【繁体字】 - 上海人と距離を一気に縮めたい人
→上海語【簡体字】
ほとんどの人は普通語を選んでおけばOKですね。
市販の教材やアプリ・webサイトはほとんどこの普通語が対象なので。
学ぶべき中国語が把握できたら、早速中国語の学習に取り掛かりましょう。
以下に中国語学習に役立つ記事を貼っておきますので、参考にしてみてくださいね。
それでは楽しい中国語LIFEを!
中国語学習の方法
中国語学習に役立つ教材
Comment
簡体字を最初見たとき慣れなくて困りました笑
わかりやすい記事ありがとうございます!
この度は記事をご覧いただきありがとうございます!
少しでもお役に立てて嬉しい限りです。