・中国語を基礎から学ぶ方法を教えて欲しい
・中国語の基礎学習に役立つツール・教材を知りたい
・中国語の基礎の部分をお試し感覚でちょっとだけ学びたい
こんな方におすすめの記事です。
- 中国語の基礎知識①〜難易度・種類〜
- 中国語の基礎知識②〜発音・文法・フレーズ〜
- 中国語を基礎から学ぶ方法(おすすめステップ)
- 中国語の基礎学習に役立つ教材
中国語の勉強を始める前に、
・中国語の基礎の部分に少しだけ触れておきたいなぁ〜。
・学習方法についても知りたいなぁ〜。
と思っている方も多いはず。
ということで、これまで2年間独学で中国語を勉強してきた僕が、「中国語の基礎知識・基礎から学ぶ方法・基礎学習に役立つ教材」をそれぞれ紹介していきます。
それでは早速見ていきましょう。
中国語の基礎知識①〜難易度・種類〜
ここでは、「中国語の難易度・種類」について簡単に解説します。
まずは、難易度から。
中国語の習得に必要な時間を知りたい方は、「中国語の習得に必要な時間はどのくらい?【4つの資料から考察】」をご覧ください。
中国語の難易度
文法・単語は比較的簡単。発音は最難関。学習機会は多い。
日本人にとって中国語は、全体的に見るとそこまで難しくない言語。
これまで5ヶ国語を学んだことがある僕個人的な意見としては、
「韓国語 < 中国語・スペイン語 < 英語 < ドイツ語」
難易度はこのような順ですね。
ここで、難易度を「単語・文法 / 発音 / 学習の機会」の3つに分けて考えてみます。
単語・文法
英語とは違って、日本とほぼ同じ漢字が使われている中国語の単語は、意味を捉えやすいですし、頭の中に入ってきやすいです。
それに約25%の漢字は日本と全く同じ意味。
それだけでも日本人はかなりアドバンテージがありますよね。
また文法に関しても、英語みたいな複雑さはないので、結構楽です。
発音
多くの中国語学習者を悩ませるのが「発音」。
中国語はトップクラス級に発音が難しいです。
というのも、日本語にはない発音が多く、さらに「四声」と呼ばれる四つの声調があるから。
例えば、
・吃(chī ):食べる
・迟(chí ):遅い
・耻(chǐ):恥じる
・斥(chì):退ける
これら四つの漢字は全て(chi)と発音しますが、音の高低によって全て意味が異なってきます。
少しでも音の高低を間違ってしまうと、中国人に正しい意味が通じなくなりますね。。
全ての発音にこの4種類の声調があるので、これに慣れるのにほんと膨大な時間が必要なんです。
学習の機会
学習の機会の多さも、言語の難易度を大きく左右する要素の一つ。
中国語を学習する機会は、他の言語に比べてかなり豊富ですよ。
その理由は以下の通り。
・在留外国人の中で中国人の割合が一番高い(約40%)
・中国語の話者数が英語に次いで多い
・中国語学習アプリが豊富
在留外国人の中で中国人の割合が一番高い
「出典」サイト『e-stat 在留外国人統計』
法務省が2020年6月に調査したデータによると、在留外国人の中で、中国人が占める割合はなんと約40%。
なので、日本にいながらでも中国人と繋がれるチャンスは多いですね。
中国語の話者数が英語に次いで多い
「世界で最も話されている言語」
1位 | 英語 | 11億3000万人 |
2位 | 中国語 | 11億2000万人 |
3位 | ヒンディー語 | 6億1500万人 |
「出典」サイト『WorldAtlas(What Are The Most Spoken Languages In The World?)』
中国語の話者数は英語に次いで世界第2位。
ここで言う話者数には、「母語話者・第二言語話者・言語習得者」が含まれています。
世界各国の人が中国語を学んでいますし、話す人が多いということは、それだけ使えるチャンス多いですよね。
中国語学習アプリが豊富
「アプリで気軽に勉強したいけど、全然それに対応したアプリがない、、」
これだと勉強しづらいですし、そもそも長続きしませんよね。
でも中国語なら基礎〜上級に対応したアプリが色々用意されているので、ちょっとした空き時間にも学びやすいですよ。
中国語の種類
漢字の種類は「簡体字」「繁体字」の2種類。方言は大きく分けると7種類。
中国語の種類を、「漢字・方言」の2つに分けて紹介します。
2種類の漢字
中国語には、「簡体字」「繁体字」の2種類あります。
・中国本土で使われている漢字:簡体字
・香港、台湾・マカオで使われている漢字:繁体字
このように考えておけばOK。
簡体字 | 乐 | 丰 | 学 |
繁体字 | 樂 | 豐 | 學 |
日本の漢字 | 楽 | 豊 | 学 |
それぞれ漢字の形が違いますよね。
・将来中国に留学に行きたい →「簡体字」
・台湾の友達をたくさん作りたい →「繁体字」
のように、自分の目的に合わせて選ぶことをおすすめしますよ。
7種類の方言
中国語には多くの方言がありますが、大きく分けると7種類。
・粤語(えつご)【広東語】
・北方語【標準語】
・呉語(ごご)
・贛語(かんご)
・湘語(しょうご)
・閩語(びんご)
・客家語(はっかご)
おそらく多くの人が学ぶことになるのは、中国の標準語と言われている「北方語」。
よく「北京語」=「標準語」と思っている方がいますが、厳密に言えば違いますね。
また、粤語【広東語】は香港周辺で話されている言語。
将来香港に行く予定の方は手をつけてみてもいいですね。
中国語の基礎知識②〜発音・文法〜
中国語の基礎発音・文法についていくつか紹介します。
中国語の基礎発音
中国語の発音を学ぶにあたってまず覚えないといけないのは、「ピンイン」。
拼音(ピンイン)
ピンインとは、中国語の発音をアルファベットで表したものです。
こんな感じ。
アルファベットと言っても、英語の読み方とは異なるので注意してくださいね。
そしてこのピンインは、「36種類の母音+21種類の子音」で構成されています。
母音には、単母音(7種類)・二重母音(9種類)・三重母音(4種類)・鼻母音(16種類)が含まれています。
特に難しい発音
日本人にとって特に難しい発音は以下の通り。
・母音:/e/ , /ü/
・子音:/f/ , /zh/ , /ch/ , /sh/ , /r/
・その他:/n/ , /ng/の区別
これらの発音を正しく習得できるかどうかが、中国語上達の鍵を握ります。
ピンインの種類をもっと詳しく知りたい、ピンインの覚え方を知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
声調変化
声調変化は上でも書いた通り、中国語の中で最も重要な要素。
4種類の声調の違いは以下の通りです。
・第一声:一番高い音を維持しながら発音。
(子供が何か悪さする時に言う「イーだ」の「イー」のように。)
・第二声:中間の音から一番高い音へシフト。
(驚いた時に口から出る「ぇえ!」のように)
・第三声:低い音から1段階さらに下げて少しあげる
(何かやらかした時の「あ〜ぁ」のように)
・第四声:一番高い音から、一番低い音に一気にシフト。
(カラスの鳴き声「カー!」のように)
中国語の基礎文法
ここでは、「語順・時制・否定形・疑問形」の4つについて軽く紹介します。
語順
中国語の基本文型は、英語の基本5文型と同じ。
例)「SVO(主語・述語・目的語)」
中国語 | 英語 | 日本語 |
我/吃/草莓。 | I/eat/an apple. | 私はイチゴを食べる。 |
我/帮助/你。 | I/help/you. | 私はあなたを助ける。 |
我/学习/中文。 | I/study/chinese. | 私は中国語を勉強する。 |
「SVC(主語・述語・補語)」「SVOO(主語・述語・目的語1・目的語2)」「SVOC(主語・述語・目的語・補語)」についても同様です。
ただ、「場所」「時間」の位置は日本語と同じですよ。
中国語 | 英語 | 日本語 |
我今天在我家学习中文。 | I study chinese at my house today. | 今日は自分の家で中国語を勉強する。 |
我昨天在公园里运动了。 | I exercised in the park yesterday. | 私は昨日公園で運動した。 |
時制
中国語には時制の概念がないので、英語のように「現在・過去・完了」によって動詞の形は変化しません。
基本的に、過去形にしたい場合は動詞の後ろに「了」、完了形の場合は「过」をつけるだけでOK。
(注意:もちろん例外もあります。)
例えば、
現在 | 我今天去公园。 | 私は今日公園に行く。 |
過去 | 我昨天去了公园。 | 私は昨日公園に行った。 |
完了 | 我去过那个公园。 | 私はその公園に行ったことがある。 |
こんな感じ。
簡単ですよね。
否定形
否定形を作りたいなら、動詞・形容詞の前に「不」または「没」をつければOK。
この二つの使い分けですが、
・現在、未来のこと / 習慣動作を否定したい時:「不」
・過去のこと / 動作の完了を否定したい時 :「没」
と覚えておけば大丈夫です。
・「不」の例文
今天天气不热。 | 今日の天気は暑くない。 |
我明天不学习中文。 | 明日は中国語を勉強しない。 |
我不抽烟。 | タバコは吸わない。 |
・「没」の例文
我昨天没做饭。 | 昨日ご飯を作らなかった。 |
我今天没抽烟。 | 今日タバコを吸っていない。 |
疑問形
疑問形は、平叙文の訪ねたい部分に疑問詞を入れるだけで簡単に作れちゃいます。
・我昨天在图书馆学了中文。(私は昨日図書館で中国語を勉強した。)
この文を疑問形に直してみますね。
どこで? | 你昨天在哪儿学了中文? | あなたは昨日どこで中国語を勉強しましたか? |
何を? | 你昨天在图书馆学了什么? | あなたは昨日図書館で何を勉強しましたか? |
関連記事 中国語の文法が簡単と言われる6つの理由【すぐ理解できます】
中国語を基礎から学ぶ方法(おすすめステップ)
中国語を基礎から学ぶ場合のおすすめステップは以下の通り。
- まずは発音練習に特化する(2週間〜1ヶ月)
- 基礎単語・文法・フレーズを頭に叩き込む
- 4技能を満遍なく伸ばす
- 自分の目的にあった学習方法で勉強を続ける
まずは発音練習に特化する(2週間〜1ヶ月)
中国語は「発音が命」の言語。
最初に我流で変な発音を身につけてしまうと、そこから正しい発音に直すのは難しくなります。
なので出来るだけ最初のうちに、中国人講師から直接発音の指導を受けた方がいいですね。
独学で発音を習得するのはほぼ不可能ですので。
以下の流れがおすすめです。
・参考書・youtubeなどの教材を使って、ピンイン・声調に慣れる
・オンライン中国語スクールで発音をチェック・矯正してもらう
・苦手な発音に特化して繰り返し練習
関連記事【徹底比較】オンライン中国語スクール3社の特徴を分かりやすく解説
基礎単語・文法・フレーズを頭に叩き込む
ある程度正しい発音を習得できたら、次に「基礎単語・文法・フレーズ」を覚えていきます。
日常生活でよく使うものから優先的に覚えていくようにしてくださいね。
何も考えずに「よし!とにかく単語・フレーズを覚えてやるぜ!」
と勢いこんでしまうと、数ヶ月後ほとんどの単語を忘れている自分がそこにはいるので要注意。
教材は、自分にとってあまり苦にならないもの・長続きしやすそうなものを選んだ方が無難です。
単語・文法・フレーズを学べるおすすめ教材については、「中国語の基礎学習に役立つ教材」をご覧ください。
4技能を満遍なく伸ばす
ここまでくると、中国語基礎力はある程度身についているはず。
ここからは4技能(話す・聞く・書く・読む)を伸ばすべく、より実践的な学習へとシフトさせていきます。
スピーキング
おすすめ学習法
・言語交換アプリ【Hellotalk】を使って中国人と電話
・オンライン中国語スクールを使って会話練習
・中国語音声版siriとの会話
・独り言練習
中国人と実際に話しながら話す力を身に付けたい方は、上の2つ。
そして、人と話すのは恥ずかしいという方は、下の2つの学習法がおすすめです。
リスニング
おすすめ学習法
・中国語音声を使ってシャドーイング・ディクテーション
・言語交換アプリ【Hellotalk】を使って中国人と電話
・オンライン中国語スクールを使って会話練習
関連記事 シャドーイングが中国語学習に効果的な理由【5ステップで方法も解説】
ライティング
おすすめ学習法
・中国語音声を使ってディクテーションする
・中国語日記を書く
・言語交換アプリ【Hellotalk】を使って中国人とチャットする
・中国のSNS【weibo】で情報を発信する
関連記事 中国語日記を書いて語彙力UP【メリット&手順を解説】
関連記事【中国SNS】微博(weibo)の登録方法・使い方を分かりやすく解説
リーディング
おすすめ学習法
・アプリ、サイトを使って中国語の文を読む
・中国SNSに投稿されている中国語の文を読む
・言語交換アプリ【Hellotalk】を使って中国人とチャットする
リーディングに関しては、日本人は得意分野なので、4技能の中で一番鍛えやすい技能ですね。
個人的にはニュース記事よりも、個人がSNSに書いている投稿などを読んだ方が今時の表現を学びやすいかなと。
自分の目的にあった学習方法で勉強を続ける
あとは、自分の学習目的に応じて最適な方法を選んで継続するのみ。
例えば、
・HSKに合格したい → HSKに出題されやすい単語・フレーズを覚える / 作文の練習
・中国人の友達をたくさん作りたい → 言語交換アプリでひたすらチャット・電話
・中国人に対して情報を発信したい(SNS投稿) → ライティングの練習
・中国人に対して情報を発信したい(動画投稿) → スピーキングの練習
こんな感じですね。
中国語の基礎学習に役立つ教材
ここでは、中国語の基礎学習に役立つ教材を紹介します。
【アプリ】Lingodeer
アプリを使って中国語を0から学びたいなら「Lingodeer」をおすすめしますね。
発音の基礎からHSK4級(中級レベル)まで対応していますし、4技能を全て学べますので。
何と言っても、ゲーム感覚でレッスンを進められるので飽きずに学習を継続しやすいです。
Lingodeer
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関連記事【中国語学習】”LingoDeer”は中国語初心者向けの神アプリ!
【参考書】日本人のための中国語発音完全教本
参考書で発音練習したいなら、これを選んでおけばOK。
映像で発音時の舌の位置・唇の形・口の動かし方を確認できたり、メトロノームに乗って、中国語のリズム感を身につける発音練習も可能です。
【参考書】キクタン中国語【入門編】
英語でもおなじみのキクタン。
レベルが5段階に分かれているので、レベルに応じて選びやすいですね。
また、音声は「中国語→日本語→中国語」で流れるので、通勤・通学、運動中の聞き流しにも最適です。
単語帳ならこの一冊で決まり。
【参考書】新ゼロからスタート中国語 文法編
「基礎文法を身に付けたいけど、小難しい説明とか読むのは無理!」という方におすすめ。
活字が大きいので、文章を読むのが苦手な人でも安心ですよ。
巻末に「45の基本文法」というコラムがついているのも嬉しい点。すぐに文法を調べられますね。
【youtube】びびさんのポスト channel from China
日本への留学経験がある方が、発音の基礎や日常会話で使いやすいフレーズを発信してくれています。
特に初学者におすすめなのは、以下の2種類の動画。
・中国語初級者のためのリスニング【4文字以下のフレーズ全79種類】
・中国語入門編の動画【ピンイン・声調】
しっかり口の動きを確認しながら発音を学びたい時や、ながら勉強でリスニングを鍛えたい時にはもってこいですよ。
【youtube】李姉妹
中国系youtuberとして絶大な人気を誇るお二人が、中国語や中国文化について面白おかしく紹介してくれているチャンネル。
再生リストの中でも特に以下の3つがおすすめ。
・すぐに使える中国語
・基礎から始める中国語
・発音のコツ
これ以外にも約300本の動画がアップロードされているので、見てて飽きないですよ。
中国語学習者必見の動画です。
【サイト】どんと来い、中国語
中国語講座全52課がなんと全て無料で受けられるサイト。
会話文・新出単語・文法説明が全ての課についており、さらに中国語をクリックするとすぐに発音をチェックできるといった優れもの。
また、全てのピンインの音を確認できる「ピンイン表」もあるので、発音・声調練習にも役立ちますよ。
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まとめ
今回は、「覚えておくべき中国語の基礎知識」に加えて、「中国語を基礎から学ぶ方法」「基礎学習に役立つ教材」をそれぞれ紹介しました。
ぜひこれからの中国語学習に役立ててみてくださいね。
それでは楽しい中国語LIFEを!
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